映画『ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション』(監督:ジョン・ハイアムズ)観賞。★★★。
監督のジョン・ハイアムズはジャン=クロード・ヴァン・ダムの盟友であるピーター・ハイアムズの息子、ってことだけを予備知識として得て劇場に出向いたら、なんと撮影監督がピーター・ハイアムズその人だったので驚いた。近年は不調が続いていたピーター・ハイアムズだが、本作では『ボーン・スプレマシー』をパクった冒頭のカー・アクション、『トゥモロー・ワールド』をパクったクライマックスの長回し(風)アクションと、お得意の手持ちカメラを活かした映像で魅せる魅せる。そもそもこの人は自分で撮影監督を兼任してしまうアクション演出こそが大きな個性となっていただけに、細かいドラマ演出はこうやって他人に委ねてしまった方が負担が減って良いのかもしれないな。
完全に自家中毒に陥ってしまったスティーヴン・セガールと違い、アクション俳優としての旬が過ぎたことを素直に受け入れたヴァン・ダムは21世紀に入ってからは意外と良作が多くて(中でも『HELL ヘル』と『ディテクティヴ』は傑作。『その男ヴァン・ダム』のような映画はあくまでもその副産物なのだ)、本作もそのラインに連なる佳作に仕上がっている。まだまだヴァン・ダムは終わってなんかないよ! ちなみにドルフ・ラングレンはあくまでも「特別ゲスト」って感じなので、ヴァン・ダムとの直接対決にはあまり期待しない方が吉(でもきっちりと見せ場を作っているのは偉い)。