映画『やさしい嘘と贈り物』(監督:ニコラス・ファクラー)観賞。★★。
「暖かい感動作」みたいな宣伝がされているけれど、冒頭から妙に不穏な空気が漂ってるし、エレン・バースティンはともかくとしても、マーティン・ランドーが彼女に惹かれるのがあまりにも唐突すぎるわで、どうにもノリきれず。実はこうした不自然な要素にはきちんとした理由付けがなされているんだが、日本版の予告ではそのトリックを完全にバラしてしまっているのだった。駄目じゃん。
ちなみに本作の音楽を手掛けているのがブライト・アイズのマイク・モーギス&ネイト・ウォルコットということもあって、映画内ではブライト・アイズはもちろん、ティリー&ザ・ウォールやデーモン&ナオミの曲などをフィーチャー。さらにはボンクラ店員役でハー・マー・スーパースターことショーン・ナナのデブが出演、とインディー・ロック・ファンにとって勃起必至な内容になっている点は特筆しておく(おいらはそんなに熱心なインディー・ロック・ファンではないので半勃ち程度)。というか日本の音楽ディアでこのことについてきちんと取り上げているところが1つでもあっただろうか? この辺りにきちんと言及して取り上げておけば、これまでインディー・ロックに縁がなかった人にもインディー・ロックに興味を持ってもらう機会を作ることできただろうに勿体ない。こうやって他ジャンルとのクロスオーバーをしようとしない/できないところに現在の日本のインディー・ロック界隈の人々の閉鎖性が象徴されているといえよう、とか言っとく!