映画『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(監督:ベン・スティラー)観賞。★★★★。
パロディ映画としての作りは非常に丁寧だし、キャストも超豪華でとっても楽しかったんだけど、どこか物足りなさを覚えてしまうのはオーウェン・ウィルソンが出演していないからだ! というわけでベン・スティラーの監督作としては『リアリティ・バイツ』以上『ケーブル・ガイ』以下という感じ。
役者陣で最高だったのは、トム・クルーズでもロバート・ダウニー・Jrでもなくて、ジャック・ブラックが精彩を欠く中で、代わりにかつての「ジャック・ブラック的」な厚顔無恥キャラを嬉々として演じていたダニー・マクブライドでしょう。彼はベン・スティラー主演の『ライラにお手上げ』でも好演していたから、おそらくはその現場でベンに見初められたものと思われる。
それにしてもズーイー・デシャネルを筆頭に、ポール・シュナイダーにパトリシア・クラークソン、そしてダニー・マクブライドと、『All The Real Girls』組は揃いも揃って出世街道まっしぐらだな。将来的に『All The Real Girls』は00年代を代表する青春映画の隠れたマスターピースとして評価されることになるんじゃないだろうか。監督のデヴィッド・ゴードン・グリーンも『スモーキング・ハイ』でヒットメイカーの仲間入りを果たしたことだしね。