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「Grace Kelly」で「少しばかりフレディ(・マーキュリー)っぽく振舞ってみたら〜♪」なんて歌っていることもあって、フレディ・マーキュリーだのジョージ・マイケルだのエルトン・ジョンだのと色々言われているミーカだが、シアトリカルなヴォーカル・スタイル+濃厚なゲイ・テイストのエレポップ入ったサウンド、という総体で見てみると、むしろイレイジャーなんかの方が近いように思う。というのは、クイーン(フレディ・マーキュリー)はブライアン・メイの存在のおかげでギターを前面に押し出したナンバーも非常に多いし、ジョージ・マイケルはどちらかといえばブラック・ミュージック寄りの音楽性だし、エルトン・ジョンは70年代のルックスから想起されるほどそのサウンドはキャンプではないのだから。
とりあえず名曲「Lollipop」を聴く為だけにでもアルバムを購入する価値は大あり。全12曲45分。
以下覚え書き。アルフレッド・ヒッチコックの映画監督としての絶頂期はあくまでも1940年代であり、50年代に入ってから、それもグレース・ケリーを出すようになったあたりからはその後の没落の兆候を見せるようになったとおいらは考えている(50年代のヒッチコックならばTVシリーズの『ヒッチコック劇場』の方が重要だろう)。おいらの趣味でいうと、『泥棒成金』のカップルならばグレース・ケリーよりもケイリー・グラントの方が好き。ゲイ・アイコンとなった同時代のハリウッド女優ならばマリリン・モンローの方が好き。そして言うまでもなく、『泥棒成金』よりは『スミス夫妻』(キャロル・ロンバード)の方が遥かに好き。グレース・ケリーって表情が硬いから、どうしても作品全体を重くしてしまうのよね。
Mika - Lollipop (Live US)
この曲もジェイムズの「Sit Down」やウィータスの「Freak On」などと同様に、3コードの循環進行のみで構成されているのであった(こちらのキーはC#なので、C#→F#→G#という進行。ギター初心者ならば、半音上げてD→G→Aのロー・ポジションで弾いてみると楽しいと思うよ。半音下げチューニングにすればオリジナルと同じキーになるし)。