★★★★
傑作『Crush, Boyfriend, Heartbreak』から約3年のブランクを経て発表された2ndアルバム。今はちょうどアヴリル・ラヴィーンがモロにアンラバブルズなサウンドでブイブイいわせている最中なだけに、彼等にとっても今作が正念場である。
前作発表後にリード・ギタリストのクリスチャン・ステフォスとコーラス要員のチェルシー・ラカテナが脱退。果たして「ギターのメロディアスなアルペジオ」と「過剰なほど華やかなコーラス・ワーク」というアンラバブルズの特徴的なサウンドに大きな変化が生じることとなり、今作ではパワー・コードでゴリゴリ押しまくるストレートなポップ・パンク・サウンドが全面的に展開されている。よりロッキンになった、とか言って褒められないこともないんだが、そんなサウンドは別にアンラバブルズじゃなくても代用可能だとは思わんかね?
まあ、アコースティック・ギター弾き語りの「Sweet Sweet Boy」なんかは名曲だと思うし、「Dance Party For 2 ( Your Room, 3 a.m.)(あなたの部屋で午前3時、2人きりのパーティー)」みたいな楽曲タイトルは相変わらず「らしい」ので、一見さんには十分にお勧めできる内容なんだけど、おいらは期待が大きかっただけに失望も大きい、と。ルックスも以前に比べると随分と普通になっちゃってるしなあ。やっぱりリュックサック背負わないと駄目だよ。良くも悪くもゴーゴーズの『Vacation』に相当する1枚。全13曲37分。