学園ものロック・アルバム(ってそんなジャンルはないんだが)の最高傑作であるキンクスの『不良少年のメロディ』から、アルバム本編のラストを飾る「No More Looking Back」の歌詞を訳してみた。キンクスのこういう「後ろ向きの末の前向き」な姿勢がおいらは大好きだ。
「No More Looking Back」 by The Kinks
人ごみの中を歩いていると
何千という顔が僕の前を通り過ぎる
そんな時、ずっと前に僕の歴史の中から消えていた
見覚えのある顔があったような気がしたんだ
だから、昔 君がよく言っていたことを思い出してしまったよ
君の顔はまだはっきりと覚えている
あれはもうずっと昔のことだけれど
頭の中だと、まだ君は僕の隣を歩いているんだ
これはただの目の錯覚なんだろうか?
それとも僕を惑わす幻覚なんだろうか?
それとも誰かが僕を騙そうと変装でもしているんだろうか?
それとも、これは過去からの幻影なんだろうか?
君からは自由になったと思っていたのに
昔馴染みの場所を通り過ぎると
何を見ても君を思い出してしまう
君のことは忘れたはずだったのに
僕の頭の中では君の好きだった歌が流れ出し
君が好きだった本の一節が浮かんでくる
君は全てのバーやカフェに顔を出し
そこら中で車を運転する
でも、君は本当はそこにはいないんだ
だって君はもう過去の世界にしか存在しない人なのだから
もう後ろを振り返るのはやめだ
もう過去を生きるのはやめだ
昨日へは戻れない
それは誰にも変えることのできない事実
だから、もう後ろを振り返ったりはしないのだ
強くなるんだ
そう、前を向くんだ
それ以外に生きる道はないのだから
昨日へは戻れない
それは誰にも変えることのできない事実
だから、もう後ろを振り返ったりはしないのだ
いつの日か、僕も君を乗り越えることができるはず
その時、僕は本当の意味で君から自由になれるのだろう
でも、昔馴染みの場所を通り過ぎると
君からは自由になったはずだったのに
何を見ても君を思い出してしまう
君のことは忘れたはずだったのに
僕の頭の中では君の好きだった歌が流れ出し
君が好きだった本の一節が浮かんでくる
君は全てのバーやカフェに顔を出し
そこら中で車を運転する
でも、君は本当はそこにはいないんだ
だって君はもう過去の世界にしか存在しない人なのだから
もう後ろを振り返るのはやめだ
もう過去を生きるのはやめだ
昨日へは戻れない
それは誰にも変えることのできない事実
だから、もう後ろを振り返ったりはしないのだ
もう後ろを振り返らないぞ
これからは今を生きるんだ
昨日へは戻れない
それは誰にも変えることのできない事実
だから、もう後ろを振り返ったりはしないのだ