レックレス・エリックの「Whole Wide World」と同じような「単純なコード進行だけどメロディの美しいポップな曲」で個人的に双璧なのがジェイムズの「Sit Down」とウィータスの「Freak On」。どちらも「E→A→B」の循環進行のみで構成されているという(「Freak On」はブレイク部分で細かいアレンジが入るんだけど、それはそれとして)。そういう意味では『Hand Over Your Loved Ones』(大傑作!)のブックレット内の「ブレンダン・ブラウンがインスパイアされたバンド/アーティスト達」の欄にジェイムズの名前があったのはやはり必然なのだと思う。
これらの曲を聴くと、美しいメロディを紡ぎ出すのに難しいコードや複雑なコード進行は絶対条件ではないということがよく分かる。幾多のギター・ポップ/パワー・ポップ系バンドが勘違いしているのはそこなんだよな。それよりも3コードの旨味を最大限に引き出す方が先だろう、と。
James - Sit down
Wheatus - American In Amsterdam (live)
「Freak On」はシングル・カットされていない(=PVがない)ので、同じく『Hand Over Your Loved Ones』収録の「American In Amsterdam」を。こちらで使われているのはE、A、B、C#mの4つのコードのみ。「Freak On」はミッシー・エリオットの「Get Ur Freak On」に対する00年代のポップ・ロック・バンドからの最良の回答。「American In Amsterdam」はガーシュウィンの「American In Paris」に対する00年代のポップ・ロック・バンドからの最良の回答。
そういえばラインを読め!!!さんの5月9日付の記事に、おいらが書いた「In The Melody」の歌詞対訳が転載されてますね。ありがとうございます。