上半期ベスト映画の1本にも選出したJ・ブレイクソンの『I Care A Lot』が『パーフェクト・ケア』という邦題で12月に日本公開! 『アリス・クリードの失踪』の延長線上にある傑作なのでマジでお勧めです。だからこういう映画が面白いんだってば!
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映画『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』について、「50年間封印されていた」という触れ込みで、たしかにハーレム・カルチャラル・フェスティバル全体としての映像は初出かもしれんけど、本作のクライマックスの一つであるニーナ・シモンのライヴ映像などは『ニーナ・シモン〜魂の歌』などでも公開されていたのだから、たとえばローリング・ストーンズの『ロックンロール・サーカス』の公開なんかと近いものと考えた方がいいかも。
ニーナ・シモンが政治的な歌を積極的に歌ったのは、(ジャズ・シーンよりもフォーク・シーンの方で先に評価されたこともあって)自身をフォーク・シンガーとして認識していた影響も大きいと思うんだけど、『サマー・オブ・ソウル』でのライヴはそんな彼女の本領が発揮されまくっております。
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*この件に関するDMなど一切返信しません。
— lIlI (@ratchimera) 2021年8月31日
8/29発表の文春オンラインで報道された件につき、同被告人により私が受けたハラスメントと被害についての告発文です。
発表された声明文を読みましたが、私はモールボーイズとCanteenを支持しません。 pic.twitter.com/99mUueUxNP
Mall Boyz及びCANTEENの声明と事件への対応を支持しません。
— NevalOne / Kazuya Akagi (@neveralone_viii) 2021年8月31日
人権を名目に完全な加害者擁護と、自分達都合による被害者軽視の弁解、とても許容出来ないし強く非難します。
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『シーズ・オール・ザット』の男女逆転版リメイク『ヒーズ・オール・ザット』は腐ってもマーク・ウォーターズというべきか、この物語のキモは『ピグマリオン』の骨格と「Kiss Me」だということが分かっている作りなので、きちんとカタルシスがある。あと、2020年12月のコロナ禍での撮影だからか、野外ロケのシーンが多い印象(新作映画を観ると、どうしてもこういうところが気になっちゃうんだよな)。
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ピーター・ホルサップルとクリス・ステイミーによるdB'sの楽曲のリメイク集『Our Back Pages』を聴いていて気付いたんだが、そういえばdB'sの主要作もサブスク解禁されていないんだった! デビュー作にして捻くれポップの名作『Stands For Decibels』はもちろん、再結成&クリス・ステイミー復帰後の傑作『Falling Off The Sky』も! 2人がこんなアルバムを作ってリリースしていることからも明らかなように、おそらくは権利関係の問題が原因なのだろう。たとえば『Green』以降のR.E.M.がメロディアスな方向に進んで行ったのは、ピーター・ホルサップルが当時の彼等のサポート・メンバーとして参加していた影響も大きいはずなので、これはアメリカのロック史を語っていく上でも非常に由々しき損失だと思う。