12月15日(土)と16日(日)に座・高円寺2で開催されるコメディ映画特集「傑作?珍作?大珍作!! コメディ映画文化祭」での日本初上映が決定したタイカ・ワイティティの『Boy』は、(タイトルからも分かるように)バカでピュアな「Boy」についての映画を撮り続けている彼の最もコアな部分が表現されている作品なのでお勧めっすよ。
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アルバム『GRRRLISM』の発売を目前に控えたあっこゴリラだけど、このタイミングで彼女の実質的なソロ・デビュー曲「ブラコン万歳!」(今でも無料ダウンロード可能。後に「純粋培養」に改題)を改めて聴くとジンワリ感動しちゃうな。これはあっこゴリラ版「Paid In Full」だ! この人の真摯な姿勢は最初からずっと一貫していると思う。
「本当に人間ですか?/実の兄弟ですか?/綺麗な心 ピュアな魂/疑わしい血の繋がり/あたしなんて取り柄ねえ才能ねえ/I Know 有能なスペック持ってねえ/でもお兄ちゃんの血があたしにも入ってる/揺るぎのない事実/それが自分をちょっぴり好きになれた理由」
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映画『Skate Kitchen』(監督:クリスタル・モゼル)観賞。★★★★。
ニューヨークのスケーターの少女達の日常を描いた『ロード・オブ・ドッグタウン』+『アメリカン・ハニー』+『ガールフッド』といった感じの青春映画。タイトルは本作の主演に起用された実在のスケーター・チームの名前から。故にカット割りで誤魔化すことなく劇中で登場人物達がスケボーで実際にガンガンに滑りまくるのが青春映画としてのフィジカルな魅力に繋がっている。「スケートパーク版『レディ・バード』」という評もあるが、『レディ・バード』のように「親にマジ感謝」という方向に落ち着きそうで落ち着かないところが本作の誠実さだと思う。『アメリカン・ハニー』におけるシャイア・ラブーフの役どころにジェイデン・スミス。そして予告編だけじゃなくて劇中でもプリンセス・ノキアの「Kitana」が大フィーチャーだ!
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Netflixの最新クリスマス映画『クリスマス・クロニクル』は『潮風のいたずら』の男女逆転版リメイク『Overboard』が公開された年に相応しいカート・ラッセル主演作だった。ジョン・カーペンターの『ザ・シンガー』を踏まえたカート・ラッセルのプレスリーっぷりも堪能できる。ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンド好きには嬉しいお楽しみもあり。
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「サム・フリークス Vol.3」で上映するケン・ローチの『ブレッド&ローズ』はまさにこういうテーマを扱っているのでぜひ観てもらえたら嬉しいっす。人間の尊厳についての映画です。「サム・フリークス Vol.3」に来場していただければ、虐待を受けたり貧困下にある子供達への学習支援&自立支援にもなりますのでー。