『ジョージア』で好きなシーンは数えきれないくらいあるんだけど、ジョージア一家が朝の支度をしながらポーグスの「House Of The Gods」を聴いているところも大好き。選曲の良さも含めて、音楽好きな家族の何気ない日常が多くを語らずに的確に描かれていていると思う。そりゃあ音楽好きなら朝飯食いながらポーグスぐらい聴くよな。
深読みをすると、ポーグスのシェイン・マガウアンはアル中として有名なので、『ジョージア』の主人公のセイディがアル中/薬物中毒であることに引っ掛けての選曲なのかもしれない。映画の冒頭ではエリック・クラプトンの「I Can't Stand It」がかかるけど、彼もアル中/薬物中毒だったわけで。
ポーグスの1991年の日本公演中にヘベレケなシェインが新幹線のホームでブッ倒れる姿を他のメンバーが目撃し、「こいつはもう駄目だ」となってクビになったのは有名な話。当時の横浜でのライヴ映像がフルで残っているけどマジでベロベロだな↓。歌っている姿以上にステージ上を徘徊している姿がヤバい。とはいえ、21世紀のポーグス再結成後のシェインを生で見た時もあんまり回復している印象はなかったぞ。シェインが名曲「Fiesta」のテンポに追いつけなくてバンドの演奏が崩壊しそうになったのを今でも覚えてる。