来年の3月に開催したい「サム・フリークス Vol.11」の作品紹介文を書いてみました! こんな感じでどうでしょうか? 上映権を取得できるかは不明です!
「サム・フリークス Vol.11」ではストリートで生きる子供達を描いた2作を上映する。
『Kidulthood』はノエル・クラークのライフワークである「Hood」シリーズ3部作の原点にあたる作品で、『アタック・ザ・ブロック』にも多大な影響を与えた00年代を代表する英国団地青春映画。次作『Adulthood』と次々作『Brotherhood』はノエル・クラークを中心とした贖罪についての物語になっていくのだが、ここでの彼はあくまでも脇役に徹しており、アンダークラスの若者達の群像劇の様相を呈している。ストリーツの「Stay Positive」が切々と鳴り響く傑作。
シアトルで暮らすストリート・チルドレンを追った『子供たちをよろしく』は、写真家のマリー・エレン・マークが1983年にライフ・マガジンにて発表したドキュメント記事「Streets Of The Lost」をきっかけとして、彼女の夫であるマーティン・ベルが映像に収めた作品。ドキュメンタリーと作劇が渾然一体となった児童映画の極北的な内容で、根底に流れる大きなヒューマニズムと現実の容赦ない厳しさに胸が締め付けられそうになる。トム・ウェイツが主題歌の映画としてはジェニファー・ジェイソン・リー製作・主演の『ジョージア』に匹敵する傑作である。「子供たちをよろしく/彼等が路頭に迷わないように」(「Take Care Of All My Children」by Tom Waits)。
岡俊彦(東京都品川区南品川3-5-2-503在住)