2020年5月23日(土)に渋谷ユーロライブにおいて、はみ出し者映画の特集イベント「サム・フリークス Vol.8」を開催します。ジョージ・エリオットの名作小説『サイラス・マーナー』を映画化したスティーヴ・マーティン脚本・主演の傑作『パパとマチルダ』と、プラスサイズの女の子が頑張ったり頑張らなかったりするカナダ版『オッス! トン子ちゃん』というべき青春映画の傑作『少女ジュリエット』の2本立てです。前売チケットはPeatixで販売中です


マフスのキム・シャタックの追悼記事をローリングストーン ジャパンに執筆しました


「ダム・インク(Dumb Inc.)」名義での活動も。
バンドキャンプで「隣り合わせ」や「」といった曲などが試聴&フリーダウンロードできます。SoundCloudもあります。


★★★★★=すばらしい ★★★★=とてもおもしろい ★★★=おもしろい ★★=つまらない ★=どうしようもない

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チケット即完の激ヤバイベント「肌蹴る光線 ーあたらしい映画ー」の主宰者として知られる井戸沼紀美さんに、閑古鳥イベントの「サム・フリークス Vol.6」についてのコラムを書いていただきました!「肌蹴る光線」の今後の予定としては、ジョアン・ニコラウの『JOHN FROM』を7月21日(日)にアップリンク渋谷で、8月3日(土)8月8日(木)に京都の誠光社で上映、ジョナス・メカス特集を8月15日(木)にアップリンク吉祥寺で開催されるとのことです!

いまから遡ること115年ー1904年に「『女性らしさ』はこの世で最も野蛮な言葉だと思います」と自著の中で綴ったのが『若草の祈り』著者のイーディス・ネズビット。そしてそこからさらに遡ること3年ー1901年に自伝的小説『わが青春の輝き』を発表したのが当時21歳のマイルズ・フランクリンだった。

10月20日「文芸フェミニスト映画2本立て」として上映される1作目は『The Railway Children』を原題とする『若草の祈り』。Mr. Children道玄坂ロイヤルホストでバンド名を決める際、この作品タイトルが参考のひとつになったそうだが、同作を一言で表すとしたらまさに「innocent world」だろう。いつも希望や尊厳を失わず、善良な心で生きること。辛いときには声をあげ、惨めさを押し付けられずに能力を発揮すること。そんな基本的な姿勢を全うするために、可憐に咲く花も怒りも、走り去る列車も、スカートの下に履くペチコートだって、自分や周囲の人を守るアイテムにしてみせる主人公家族の、タフで淀みない努力に心がゆれる。

2本目に上映されるのは『わが青春の輝き』。オーストラリア映画としては当時、46年ぶりの女性監督による長編作品だった。作中、主人公のシビラは「ピアニストになりたい」と願っただけで「自信過剰」と言われ、泣いていたなら「もっと女らしさを身につけないと」と告げられる。しかし彼女はピンクとブルーのドレスを提案されたあとでも、好きな色は「レモン色」と答えることで、颯爽と檻から抜け出そうとした。「ねえ、人生ってもっと素敵なはずでしょう?」「新しい服やピクニックぐらいじゃ私の心は誤魔化せない」。上映を企画した岡俊彦さんが同作を「文芸映画版『マッドマックス 怒りのデス・ロード』」と例えていることにに頷きつつ、鑑賞後には浜崎あゆみ“Boys & Girls”が脳内で自動再生された。〈輝きだした 私達なら / いつか明日をつかむだろう / はばたきだした 彼女達なら / 光る明日を見つけるだろう〉。まだ何も手にする前のシビラが「my career」に自ら「brilliant」と書き加えたように、現代を生きる私たちも、ありとあらゆる「デス・ロード」に早くラインストーンやラメを。

(「肌蹴る光線 ーあたらしい映画ー」井戸沼紀美)