2016年4月時点でのジェニファー・ジェイソン・リー出演作ベスト10。
02.『アニバーサリーの夜に』(01年 監督:ジェニファー・ジェイソン・リー&アラン・カミング)
03.『The Love Letter』(98年 監督:ダン・カーティス)
04.『ブルックリン最終出口』(89年 監督:ウーリー・エデル)
05.『カンザス・シティ』(96年 監督:ロバート・アルトマン)
06.『マイアミ・ブルース』(90年 監督:ジョージ・アーミテイジ)
07.『Washington Square』(97年 監督:アグニェシュカ・ホランド)
08.『アノマリサ』(15年 監督:チャーリー・カウフマン&デューク・ジョンソン)
09.『ヘイトフル・エイト』(15年 監督:クエンティン・タランティーノ)
10.『初体験/リッジモント・ハイ』(82年 監督:エイミー・ヘッカリング)
『The Love Letter』を日本で観ている人は少ないと思うけど、ジャック・フィニイの『愛の手紙』の映画化(TVムービー)で、『ある日どこかで』に匹敵する傑作(『ミセス・パーカー/ジャズエイジの華』でのJJLとキャンベル・スコットの悲恋が遂にここで報われた!という感慨もある)。あと、ノア・バームバックの『イカとクジラ』『マーゴット・ウェディング』『ベン・スティラー 人生は最悪だ!』にJJLが与えた影響の大きさってのはもっと評価されてしかるべきだと思う。彼がJJLと出会う前、別れた後の映画を観てみると、前述の3部作は明らかにテイストが違っていて、JJLの製作作品である『ジョージア』や『アニバーサリーの夜に』にも通じる人生に対しての厳しい視線が前面に出ているんすよね。
https://www.youtube.com/watch?v=TgPJar4t9t8
ジェニファー・ジェイソン・リーは1982年の『初体験/リッジモント・ハイ』でブレイクした直後に父親のヴィック・モローが『トワイライト・ゾーン』の撮影で事故死して、そのことを巡ってワーナー・ブラザーズ/スピルバーグ/ジョン・ランディスを訴えたので、彼女自身がハリウッドから半ば干された状態になってしまったのが女優としてのキャリア形成に大きな影響を及ぼしたと思われる。すでに和解が成立した現在では公に語られることはないだろうけど、たとえばポール・ヴァーホーヴェンの『グレート・ウォリアーズ』のような非ハリウッド映画/インディー映画に積極的に出演するようになったのはその辺りの事情も大いに関係しているのではないだろうか。というか、そこでクサらずに地道にキャリアを積み重ねていったJJLの偉大さを改めて実感する今日この頃。