2014年の最初に観た映画はルーカス・ムーディソンが脚本を手掛けた2000年のTVムービー『Det Nya Landet(英題:The New Country)』。スウェーデンの不法移民2人と元ミス・スウェーデンの当てのない逃避行を描いたロード・ムービーで、時期的にも内容的にも『エヴァとステファンとすてきな家族』と『リリア 4-ever』の間をつなぐ作品。ルーカス・ムーディソンの関連作の中ではもっともケン・ローチ度が高いといえるかも。『エヴァとステファンとすてきな家族』でアバを、『リリア 4-ever』でt.A.T.u.を大フィーチャーしていたように、こちらではエイス・オブ・ベイスを大フィーチャー。「金があれば何でも買えると思ってるなんて狂ってる!」「この世界で生きていくのはとても大変だ。でも、いつまでも逃げてはいられない。いつかは困難に立ち向かっていかなくては。私には君が必要だ。2人が一緒にいれば、きっとうまくいく」といった、いかにもルーカス・ムーディソンらしい台詞の数々。そして現実の厳しさを思い知らされるホロ苦い結末…。いやあ、もうマジで号泣ですよ。やっぱり「居場所のない人間」を描かせたらルーカス・ムーディソンの右に出る者はいないっすね(で、絶対にウジウジした感じにならないのが素晴らしい)。『ウィ・アー・ザ・ベスト!』を劇場公開するんだったら、こっちもついでにレイトショーとかで公開して!スウェーデンでは劇場公開もされてたんだしさー。主演は『ミレニアム(ドラゴン・タトゥーの女)』シリーズのドラガン・アルマンスキーですよ!