The Go! Team/Rolling Blackouts
★★★★★
The Ronettes/Be My Baby: The Very Best Of The Ronettes
★★★★★
ゴー!・チームはこれで3枚目のアルバムになるが、前2作と比較しても基本的な路線にはあまり変更がなくてほとんどラモーンズ状態。つまり今回も最高ってこと。本作において若干の変化があったとすれば、ニンジャのラップが減って、ウォール・オブ・サウンドな60年代風ガールズ・ポップ・ナンバーの割合が増えたという点で、立ち位置的にはヘレン・ラヴにどんどん近付いている気もする。
さて、Mr.ウォール・オブ・サウンドことフィル・スペクターが手掛けたガールズ・ポップ・グループの代表といえばもちろんロネッツなわけだが、ちょうどゴー!・チームの新作に合わせるかのようなタイミングで彼女達の新装ベスト・アルバムが発売された。ド定番の赤盤ベストと収録曲は被りまくっているものの、リマスターで音質がかなり向上しているし、何よりも特筆すべきはシー&ヒムがカヴァーしたことでもお馴染みの「I Can Hear Music」のオリジナル・ヴァージョンが初めてCD化されたという点だ。シー&ヒムの日本盤ライナーでも書いたけど、この曲の初出はビーチ・ボーイズじゃなくてロネッツだからな! さらには未CD化だったロネッツの唯一のアルバム『Presenting the Fabulous Ronettes Featuring Veronica』を含むフィル・スペクターのボックス・セットが6月に発売されるという情報まであるぞ! 5月にはゴー!・チームの来日公演もあるし、2011年はウォール・オブ・サウンド好きにとって堪らない年になりそうだぜ。