Juliana Hatfield & Frank Smith/Sittin' in a Tree...
★★★★
『Made In China』から約2年振りとなるジュリアナ・ハットフィールドのソロ名義での新作は、フランク・スミス(ってバンドの名前だぞ)をバックに従えて制作されたミニ・アルバム。
ジュリアナ・ハットフィールドについて、以前においらはサム・ガールズの『Crushing Love』評で「この人はギタリストとしてもシンガー・ソングライターとしても、それこそボニー・レイット並みに評価されてしかるべき」と書いたんだが、本作はまさにそんな路線を突き進んだ佳作だった。
ジュリアナ流ジャングル・ビートがグルーヴィーな「Don't Wanna Be The One」や、ブルージーなギター・リフが冴え渡る「Kitten」などなど、ルーツ色を強めたサウンドとさらに洗練されてきたソングライティングとの相性は抜群。見事な新境地である。次のソロ・アルバムもぜひこの路線で行ってもらいたいものだ。きっと『Beautiful Creature』〜『In Exile Deo』と並ぶ代表作が出来上がるはずだから。いやあ、こんなに素晴らしいシンガー・ソングライターの全盛期をリアルタイムで体験できるなんて、おいらは幸せ者だよ。全6曲22分。