映画『何という行き方!』
(監督:J・リー・トンプソン)
★★★★
だいぶ前に映画秘宝の『日常洋画劇場』を読んで以来気になっていた、シャーリー・マクレーン主演のオールスター・コメディがアメリカでDVD化されたので、さっそく取り寄せて観てみた。『ナバロンの要塞』などを手掛けたJ・リー・トンプソンの1964年作品。
ストーリーについてはallcinema ONLINEなんかを見てもらうとして(ちなみに『日常洋画劇場』で加藤賢崇氏が書いていたあらすじは、テレビで見た記憶を元に書いているために、実際のものとはだいぶ違っていますね。仕方のない事だけど。)、何と言っても本作の見所は、シャーリー・マクレーンの夫となったスター俳優が各々の個性を生かした死に様を見せてくれる所にある(バカ)。夫を演じているのはポール・ニューマン、ディーン・マーティン、ディック・ヴァン・ダイク等なんだが、最もオモロい死に様を見せてくれるのはロバート・ミッチャム。アンタ最高。
あと、ジーン・ケリーが出演してるってのは『日常洋画劇場』を見て知っていたんだが、何とシャーリー・マクレーンとの5分近くに及ぶ本格的なミュージカル・シークエンスが設けられているのである。しかも、これ以外にジーン・ケリー単独のダンス・シークエンスがたった20分ほどの出演時間の中で3回もあるのだから、感動せずにはいられないというもの。ミュージカル映画好きは『ロシュフォールの恋人たち』だけじゃなくてこっちも観ろよな!
また、本作は『チャーリーズ・エンジェル』と並ぶコスプレ映画の傑作でもある。本作からイーディス・ヘッドとモス・メーブリーがアカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされているのはその証左と言えるだろう。シャリー・マクレーンは最小面積の衣装をとっかえひっかえで、エロくて大変に素晴らしい。