映画『Get Over It』
(監督:トミー・オヘイヴァー)
★★★★
映画『Ella Enchanted』
(監督:トミー・オヘイヴァー)
★★
学園コメディの傑作『Get Over It』を撮ったトミー・オヘイヴァーの新作。
物凄く期待していたんだが、ちょっと裏切られた。だいたい、あのチープな映像処理は何なんだ? 本人達はキッチュだと思ってるのかもしれんが、ファンタジー映画の中でああいう事をやっても、ホールマーク社製のTV向けファンタジー・ドラマと大差ない結果になるというのが分からないのだろうか。トミー・オヘイヴァーは確かに鬼才だと思うが、『Get Over It』と違って制約がなくなった事が逆に仇となったようだ。
脚本は『恋のから騒ぎ』や『キューティ・ブロンド』などを手掛けたカレン・マッカラー・ラッツ&キルスティン・スミスが中心となって書いているのだが、これも頭脳先行型でちょっと狙い過ぎ。要するに才能のある連中が好き勝手にやったら、結果としてくどすぎる内容になったという感じだ。船頭多くして船山に登るというかね。
主演のアン・ハサウェイはいまだに初日出ず。身体の動きにキレがないから、フィジカル・ギャグが面白くないんだよね。では誰がいいって? 目が大きくて表情がクルクル変わる、キビキビした動きの若手アイドル女優とくれば、『ロイヤル・セブンティーン』のアマンダ・バインズしかいないでしょうが!(と思っていたら、彼女は学業に専念するために現在芸能活動休止中なのであった。)
脇にエリック・アイドルや『踊るマハラジャ NYへ行く』のジミ・ミストリーを起用するセンスは買う。