『(500)日のサマー』をもっと楽しむための覚え書き(映画を観た人向け)。
ついに『(500)日のサマー』が公開されたわけだけど、ひとつ気になっているのが、試写で観た人達のレビューでサマーを「小悪魔」だとか「気まぐれ」だとか言っているものがかなり散見されたこと。おいらが本作の公式ブログに寄せたコラム『夢の人』でも書いたことだけど、サマーはトムに「真剣な関係を望んでいるわけではない」ということを早々に伝えていることからも分かるように、その姿勢/態度は一貫してものすごくフェアなんだよね。それと、冒頭の白黒映像の「サマー効果」のシーンは監督も言ってるけど(公式サイトの「Special」コーナーのインタビューを観るよろし)、「トムが勝手にそういう風に考えている」ってだけで事実無根だからな(つまり「自分がこれだけ惹かれるんだから、昔から誰もがサマーに恋い焦がれてきたはずだ!」と)。「サマーはモテモテ」なんて「事実」はこれっぽっちも描かれておりません。
というわけなので、そんな人達が見落としているであろう本作の最大のポイントを以下に記しておくことにする。ここをきちんと押さえていれば、サマーのことを「小悪魔」だとか「気まぐれ」だなんて軽々しくは言えないはずだ。
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